「塾やめて、体操だけにするかも。」
小学4年生の3月、体操の先生から「選手育成コースに入りませんか?」と声をかけていただいた日の帰り道、娘がぽつりと言いました。
ずっと憧れていた選手育成コース。
親子で喜んだのも束の間、私の頭に浮かんだのは「中学受験、どうする?」ということでした。
娘は、体操も中学受験も、どちらも頑張りたい。
どちらも諦めたくない娘を前に、私たち家族は大きな選択を迫られることになりました。
この記事では、体操が大好きな娘が中学受験と体操の両立に挑戦することになった経緯と、家族で悩んだことを記録していきます。
中学受験と体操を両立したい!選手コースを目指していた小学4年生の娘
わが家の次女は、年長の終わりから体操競技を始めました。もともと体を動かすことが大好きで、練習を重ねるうちに、「もっと上手になりたい」「いつか選手コースに入りたい」という気持ちが少しずつ芽生えていきます。
特に選手コースへの憧れが強くなったきっかけは、NHK杯でエスコートキッズを経験したことでした。世界選手権への切符をかけた大舞台で、杉原愛子選手や岸里奈選手などのトップ選手をエスコートし、最後にはハイタッチまでさせてもらいました。娘にとって夢のような経験だったようです。
最初に通っていたA体操教室には選手コースがなかったため、小学4年生の夏、さらに上を目指せるBクラブにも通い始めました。ただし、いきなり選手育成コースへ入れるわけではなく、まずは上級コースからのスタートです。
一方で、長女が中学受験を経験していたこともあり、次女も小学2年生から中学受験向けの集団塾へ通い始めました。この頃はまだ受験するかどうか決めておらず、「将来の選択肢を広げられたら」という思いで、週2回の体操と塾を両立しながら充実した毎日を送っていました。ちなみに、この時期の偏差値は四谷大塚で30台。なかなかです。
小学4年3月、体操の選手育成コースに誘われる
小学4年生の3月初旬、Bクラブの先生から「選手育成コースに入りませんか?」と声をかけていただきました。
娘がずっと憧れていた選手育成コースへのお誘いです。本人はもちろん、親としても努力が認められたことが何よりうれしく、「ここまで頑張ってきてよかった」と感じた瞬間でした。
帰り道、興奮気味の娘がぽつりと一言。
「塾やめて、体操だけにするかも。」
その言葉に驚きながらも、私自身も気持ちが高ぶっていたため、「そうだね。今日はゆっくり帰って、これからのことを一緒に考えよう」と伝えました。
しかし、喜びの一方で現実も見えてきます。選手育成コースに入ると、練習日数も練習時間も大幅に増えます。一方、小学5年生は中学受験に向けて勉強量が一気に増える時期です。
話し合いを重ねる中でわかったのは、娘は「体操も中学受験も、どちらも頑張りたい」と考えていることでした。ただでさえ勉強が得意なタイプではありません。本当に両立できるのだろうか――。喜びは次第に、不安へと変わっていきました。
そこで私たちは、中学受験と体操を両立するメリット・デメリットを改めて整理してみることにしました。
実際に家族で話し合った内容は、次の記事で詳しくご紹介します。
体操の選手コースか、中学受験か。家族の悩みが始まった
選手育成コースへのお誘いを受けてから、娘と何度も話し合いを重ねました。
私は、「本人が後悔しない選択をしてほしい」という気持ちが一番強くありました。一方、主人はどちらかというと「中学受験を優先してほしい」という考えです。長女が私立中学校へ進学し、とても充実した学校生活を送っている姿を見ていたことも、その理由の一つでした。
そして、何より悩んでいたのは娘本人です。
「選手育成コースにも入りたい。でも、中学受験をしてお姉ちゃんと同じ学校にも行きたい。」
どちらも本気で頑張りたいからこそ、一つを選ぶ決断ができませんでした。
親の私も、次女の勉強にはすでに限界が見え始めているように感じていました。そのため、「どちらかを諦めるように伝えるべきなのか」「本人が納得するまで挑戦させるべきなのか」と答えが出せず、家族全員が悩み続ける日々が始まったのです。


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